1. HOME
  2. ブログ
  3. 『東京大学社会教育学研究室公開講座』受講第2回目

『東京大学社会教育学研究室公開講座』受講第2回目

2023.2.6 19:00~21:00
 1階サロンスペースにて東京大学社会教育学研究室公開講座第2回目をサテライト型聴講モデルとしてのぼりんで受講しました。

 今回は「学校は大丈夫か」というテーマで議論が始まりました。

 まず始めに「良き社会とは何か」という課題では、ジョン・ラスキンの「あなたの人生(life)こそが財産」という思想が取り上げられました。一人一人の人生そのものが財産でありその財産を資産運用することで他の人にいい影響を与えるということがより多くある社会が良い社会であるという考えでした。

 また教育という現場が経済と切り離せなくなっている現状も課題として取り上げられました。高い偏差値でよい大学へ行き良い企業へ就職することが幸福の前提となっており、良い企業に就職していわば経済力という武器を手に入れる為だけの教育に偏ってしまっているという問題提起でした。今アクティブ・ラーニング「主体的・対話的学び」が推進されているけれども、人としての幸せを追求する上で大切であろう道徳的教育が脆弱なままにアクティブ・ラーニングを推し進めることがどれほどの危険性を含んでいるかというお話しもありました。

 そしてこのままではいけないので小学生のうちからボランティアの経験をすることによって社会的貢献意識が高まったり、大学生のボランティア活動がメンタルケアに有効で自己肯定感、自尊感情を高め首尾一貫感覚やレジリエンスを向上させるという提案に議論が発展しました。

 そして最後に昔の学校は評価基準が偏差値だけだったが今は総合評価になり逆に子供たちに逃げ場がなくなっているのではないか、何でもかんでも評価の対象となってしまい人格さえも点数化になりかねないという問題があり、また先生たちも親から評価され辛い状況があるという話しもされました。

 学校の機能不全は社会全体の機能不全でもあり、家庭さえも多様化しすぎて期待できない八方塞がり感があるが、人と人との関係性をつくりあげるのが社会教育だということを何度も言っていくことが大切だとまとめられました。

 次回(2/13月19:00~21:00)はさらに行政についてもふれ「行政依存が社会を壊す」をテーマに議論がすすめられるそうです。

関連記事